24才の夏休み

僕の一人称の世界へようこそという感じです

蜘蛛も大変なんだ

ネットで読む文章は、SNSやブログやニュースみたいに、たいていが断片的だ。ネットサーフィンしまくってた俺は、まとまった物語を読みたくなった。それで青空文庫のことを思い出したの。小学校に置いてあったなって。確かただで読めるやつだったなって。作者で探そうとして思い浮かんだのは宮沢賢治。俺と同じ東北出身。あと、大好きなアジカンのゴッチが「よだかの星」好きだったなって。「よだかの星」をモチーフにした「アフターダーク」って曲は一番アジカンが好きだったころに出たシングルだったなぁ。今の話に戻る。選んだのは「蜘蛛となめくじと狸」という物語。題名の感じで選んで、短かったから10分くらいで読み終えた。

 

主人公のうちの一匹、蜘蛛。まだ若い蜘蛛は小さな巣しか作れない。いきなり分の悪い勝負だ。賭けといえば賭けで、もし獲物が捕まえられたら今度はもっと大きい巣が作れるけど、ここで失敗したらのたれ死にに一歩近づいてしまう。結局この話では捕まえるのに成功する。

 

捕まえれば捕まえるほど、力をつけてもっと大きい巣を作れるようになる。パートナーだって見つかるし、子供をもうけることもできる。言うならば成功するほど成功しやすくなる。人間社会もそんな感じってだんだん思いながら読んでいった。高いところにいる人は余裕綽々のようでいて、過去にさかのぼればシビアな勝負が続いてたりするのかな。

 

しかしこの3匹、それぞれ他の生き物を多少だましつつ食べていくが、最後は地獄行きということになっている。地獄に行っちゃうんだ、って思った。他の生き物を食い物にするのが悪いことってこと?思えば「よだかの星」でも主人公は、生き物を食べる罪悪感に苦しんでたなぁ。生きるということ。食べるということ。俺はまだバイトしかしたことがないが、人を騙しながら生きることに罪を感じてしまうんだろうか。

 

どうすればいいのか。今考えた一つの答えは、農業だ。農業なら、他の生き物を傷つけないですむ。それを選択肢の一つに持てる人間って素晴らしいねって想いが、「蜘蛛となめくじと狸」に込められているのかもしれないと思った。

 

 

図書カード:蜘蛛となめくじと狸

Vo.ゴッチの日記

俺もまあ、人並に宮沢賢治が好きで、「アフターダーク」という曲は『よだかの星』という作品をモチーフにしているし、平塚(美術館だっけ?)で生原稿の展示があったときには観にも行った。

 

Vo.ゴッチの日記 2013年5月7日 より